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タスカジアンバサダー作りおきのパイオニアなKotoさん

タスカジアンバサダーとは、家事のプロフェッショナルとして家事がクリエイティブであることを自ら体現し、“タスカジさん”という働き方を、世の中に発信する役割を担っています。今回はタスカジ初めての「料理作り置き専門のタスカジさん」であり、家事代行作り置きブームのパイオニア的存在でもある、  Kotoさんにお話を聞きました。

Kotoさん・本人写真.jpg

■どんなキッカケでタスカジさんになりましたか?

2015年10月からタスカジさんを始めました。ちょうどその頃、主宰していた料理教室をどのように展開しようか迷っているときでもありました。料理教室の下見へと出向いた先で、60歳からの就職というフェアが開催されており、タスカジを紹介するブースをたまたま見つけたことが最初の出会いでした。

60歳から働ける仕事についても興味があったので、タスカジのブースへ立ち寄りました。家事代行の仕事の中でも、自分の得意分野である料理について聞いたところ、「料理だけの依頼にどれほどニーズがあるのか、まだわからない」と、その時は残念ながら社長にそう言われました。

後から知りましたが、その当時タスカジは創業間もない頃で、主にフィリピン籍のタスカジさんが、掃除もして洗濯もして料理も作るというスタイルが多かったようです。ですが、「料理だけでもぜひ登録を!」と後押しされたこともあり、思い切ってタスカジに登録してみました。

今でこそ、『作り置き』という言葉も浸透していますが、当時はタスカジの作業内容にも『作り置き』はありませんでした。けれども、3時間という依頼時間の作業がすべて料理となると、必然的にその日の食事だけではなく、作り置きもするようになりました。

この作り置きが予想以上に反響が大きく、その後、タスカジの作業内容に『作り置き』が新設されることに繋がりました。実は、私の作り置き料理を毎回のようにご自身のSNSにアップしてくださる依頼者様がいたのですが、そのことも作り置きブームに火をつけた一つとなったようです。

こんな経緯もあって、「家事代行作り置きのパイオニア」と呼ばれるようになり、この延長で『Kotoさんのかしこい作りおき』(学研プラス)というタスカジ初の作り置きの料理本を出版する運びになりました。

Kotoさん・かしこい作り置き著書.jpg

■タスカジさんをしていて良かったと思うことはなんですか?

「いつもいつもありがとうございます!うちの子たちの体や心は、Kotoさんの作って頂く栄養と愛で出来ています!これからもよろしくお願い致します。」

このお手紙をいただいたことが、嬉しかったことの一つです。普段とてもお忙しい方なので、この短いメッセージに込められた思いがひしひしと伝わり、私のお守りになっています。

タスカジさんとして働かれている皆さんが感じていることだと思いますが、感謝されることは本当にうれしいことですよね。私のことを『料理を作ってくれる家族の一員』、『ばぁばがごはんを作りに来てくれている』そんなふうに思っていただけているなぁと痛感しています。

離乳食を食べていた赤ちゃんも、今では一緒にキッチンに立ちたがって、お手伝いもしてくれるようになり、さらにその子の弟妹が誕生したり……。依頼者様とは家族ぐるみで、お互いに身近な存在になっています。この関係性こそが、まさにタスカジが大切にしている拡大家族なのだと思います。

■タスカジさんでの失敗談などがあれば教えてください

失敗はたくさんありますよ。そんな話をタスカジさん向けの講座でもお伝えするのですが、失敗してもリカバリーできるという話をしたところ、受講者の方から深く感銘を受けたと言われたことがあります。

例えば、スが入ってしまった茶碗蒸しがあったとします。そのままにしておいたら、確かに失敗になってしまうかもしれません。けれども、しょうゆ、みりんなどで味付けした出汁に片栗粉でとろみをつけ、餡にしたものを上からかける……こんなリメイクをしてみると、それは一つの完成品として生まれ変わります。

タスカジの現場では、とっさの判断力や応用力が必要になってきます。経験を積んでいく中で、さまざまな失敗もしてしまうでしょう。けれども、その失敗を糧に、ぜひアレンジする力を磨いていってもらいたいと思っています。

Kotoさん講座風景.png

■今後に向けての目標は何ですか?

そうですね、「Kotoさんの作ったごはんが我が家の味です」と言われ、嬉しい気持ちになります。けれども一歩進んで、その美味しいと感じてくださった味を各家庭の『家庭の味』へとつなげる橋渡しをしたいと思ってます。

忙しい依頼者様だからこそ、タスカジを依頼されているのはわかっています。けれども、家庭の味はそのご家庭でしか作れないものだと思うのです。そうしたこともあり、今後はマンツーマンのお料理教室のような形も含め、何かしらの形で『家庭の味』を作っていくお手伝いをすることが目標かなと思っています。

もちろん、子供に対しての食育も同じように考えています。キッチンに立ちたいお子さんもウエルカムです。こねたり、丸めたり、切ったりなど、成長に合わせたお手伝いはたくさんありますから!

■タスカジさんになりたい人へ向けてメッセージをお願いします

ごく普通の家庭のごはんを作ることが、依頼者様に一番望まれています。想像してみてください。ハンバーグをリクエストされたとして、高級レストランや有名店の味を求められていると思いますか?

違いますよね。けっしてそうではなく、家庭で作るごく一般的な手作りのハンバーグが求められています。むしろ、そのハンバーグこそが、お店では買えない家庭の味なのですから。

ですので、気負うことなく、60代以降の方であれば、自分の子供の家族や孫に食事を作りに行く感覚で、現場に向かうといいのではないでしょうか。実際に、私もたくさんの孫たちに囲まれている気持ちで、毎回楽しくお仕事をさせていただいています。

そして、私自身、人生を心から楽しむためには3つの要素が大切だと思っています。

仕事があること

時間があること

健康であること

タスカジの仕事はその3つを同時に叶えてくれています。自分で仕事のスケジュールを立てられますので、自分の時間も作ることができます。現場では体も頭も使いますから、健康にも繋がります。健康だからこそ、仕事ができるというわけです。

おわりに

失敗してもリカバリーできるというお話の中で、茹ですぎてしまったブロッコリーはソースにするというアレンジを教えてもらいました。確かにブロッコリーソースはムニエルなどに添えても美味しそうですし、見栄えも良くなりそうです! 大先輩であるKotoさんも、これまでの失敗からたくさんのアレンジ法が生み出してきたとお聞きし、「失敗をしてしまっても、リカバリーのレパートリーを増やせるチャンス!」そう思って、私も乗り越えていきたいです。

Kotoさん調理風景.JPG

kotoさんのプロフィールページ

https://taskaji.jp/user/profile/3049

ライター:aki

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