オイル知ると料理が変わる!正しい摂り方や付き合い方とは

料理にまつわるオイル(脂質)についての常識は、実はこの70年程でめまぐるしく変わっています。70年前頃には「脂質は体に悪いもの。なるべく摂らない方がいい!」と言われ始め、30年前には「体に悪い脂質と、そうでない脂質がある。」という認識に。そしてこの10年には「積極的に摂る必要のある脂質と、避けなければならない脂質がある。」が常識です。そうはいっても日々のキッチンで、どんな脂質を使えばいいか、まだまだ迷う方も多いはず。オイルにまつわるおはなしを、調理の視点から、紐解きます。 

■1.油と脂の違い

読むと、どちらも「あぶら」と書くこの漢字二文字。ふと「油」と「脂」のどちらの文字も見る、と思いませんか?この文字の違いはその「あぶら」の性質の違いによって分かれます。見極めポイントは、常温の時の状態。常温に置いた時に「個体」なら「脂」、もし「液体」なら「油」となります。(常温15℃~25℃、厚生労働省定め)

例を挙げると「油」はオリーブオイルや菜種油、ゴマ油、サラダ油など。「脂」はバターやマーガリンなどです。どちらも一般的ですね。そしてそれらを総称したものが「脂質」となります。 

■2.飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)、不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)の違い

束縛のキツイ彼、そうでない彼と覚えます。脂質の中で「油」と書く、常温の時に液体のものは飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)。

「脂」と書くものは不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)となります。

まず、この漢字の羅列具合で興味が薄れる方が多いかと思いますので、少し理解しやすくご説明すると、飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)とは「付き合った後に束縛のキツイ恋人」一方、不飽和脂肪酸は「付き合った後に束縛しない恋人」とイメージすると実はとたんにその脂質の性質がわかりやすくなります。

お付き合いを始める時には楽しく嬉しい恋人。ですが「飽和脂肪酸」という恋人は、お付き合いを始めたとたん束縛を始めます。それによって、自分の友人関係や時間が気づくとタイトで自由の少ないものになってしまいます。

これを、実際の脂質として説明すると、食事の際の脂質も同じく、食べる時にはおいしく嬉しい脂質です。しかし、体の中に取り込んだとたん(活動のエネルギーとして使われず残ったものは)体の中で固まろうとして、体内で皮下脂肪となったり、血液内でコレステロールのもととなったり、それが積み重なるとや太って体が重かったり、動脈硬化(血管が固くなり、血液が流れ出づらくなるもの)の原因となり心臓などにも負担がかかったり、体調がタイトで自由度の少ないものになっていまいます。

一方「不飽和脂肪酸」も恋人で例えると、先ほどの逆で束縛しないタイプになります。お付き合いした後も束縛しない恋人ですから、自分の自由度はそのまま。

実際の脂質として説明しても「不飽和脂肪酸」は、おいしく食事として体内に摂り込んだ後も、体内で固まろうとしないので、体調の自由度はそのまま。

そう考えると、「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」どちらの恋人と付き合うべきか、どちらのタイプの脂質を体の面からみて摂るべきか、がイメージしやすいかと思います。

 

■3.束縛をしない彼「不飽和脂肪酸」にも更に種類がある! 

2.の話で、なら「不飽和脂肪酸」だけを摂ればいい!と思ってしまうのは少し早合点になってしまいます。「不飽和脂肪酸」の中には主にオメガ3、オメガ6、オメガ9などという種類があり、人は一般的にはこの主に3つの種類の脂肪酸をバランスよく摂る必要があります。

 一般的に理想とされる日常でのオイル(脂肪酸)の摂り方は「バランスを意識して摂ること」が必要といわれています。

理想バランスは、

【A】 飽和脂肪酸 30% ( バター、牛肉の脂身、卵黄、チーズ 等  )

【B】 オメガ3系    6%  ( 魚のDHA、亜麻仁油、荏胡麻油、紫蘇油 等 ) 

【C】 オメガ6系  24%  ( コーン油、紅花油、大豆油、ごま油  等    )    

【D】 オメガ9系  40%  ( オリーブオイル、ひまわり油、アボカド、豚肉、鶏肉 等 )

といわれています。

 【A】 飽和脂肪酸 30% ( バター、牛肉の脂身、卵黄、チーズ 等  )

こうしてみると、1.ででてきた「束縛する彼」の飽和脂肪酸もある程度摂っていいの?と思われるかと。

確かに、人が活動するエネルギーにも飽和脂肪酸ですから、体内に全くなくなってしまうと、活力がなくなってしまいます。ですが、体内で作ることのできる脂であり、実際は、日常生活の中でも見えない脂として摂取している場合も多い摂りやすい脂でもあります。

普段トーストにバターをたっぷり塗って食べたりはしない、という方でも、乳脂肪分を含んだ牛乳をたっぷり飲み、生クリームのショートケーキには、スポンジ部分にバターが使われていたり、生クリームの乳脂肪分は飽和脂肪酸となります。

また、肉については、分厚く赤く歯ごたえのある肉を好む欧米人に比べて、日本人は肉は柔らかい食感を好む為、脂を含んだいわゆる「差し」の入った肉を好む食文化があります。

神戸牛とまでいかずとも、普段から牛肉のバラ肉、挽肉でも白い脂の比率の高いものを食べているようなら、意識しなくても飽和脂肪酸は摂っていることになります。

【B】 オメガ3系    6%  ( 魚のDHA、亜麻仁油、荏胡麻油、紫蘇油  ) 

バランスとしては一番値の少ないオイルですが、体内で合成できない必須脂肪酸で、日本人の食生活の中でも常に不足しがち。オメガ3系は積極的に摂るべきオイルです。

魚の脂身のDHAはオメガ3系ですが、加熱調理をすると溶けて流れてしまいます。刺身で食べたり、煮魚なら煮汁に溶け出た分まで食べるなどしないと摂りきれません。

現時点では日本人のどの世代においても、十分に魚からDHAが取れている世代は無いといわれています。亜麻仁油、荏胡麻油、紫蘇油などの食用オイルがここ数年スーパーなどでも手軽に購入できるようになっていますから、上手に摂っていきたいオイルですね。摂取目安は大人で一日に小さじ1杯程度です。

ただし、加熱調理がNGなオイルですから、サラダのドレッシングや納豆などに混ぜるなどして、非加熱調理でいただきましょう。

また、作り置き料理などを普段食べることの多い人には、特にこのオメガ3系が不足しがちです。(オメガ3系は酸化しやすいため、作り置き料理に基本的には使うことができない油といえます。)

オメガ3系オイルは代謝されると体内でDHAなどに意識的に摂っていきたいオイルですね。

【C】 オメガ6系  24%  ( コーン油、紅花油、大豆油、ごま油      )

オメガ6系は体内で合成できない必須脂肪酸なので、外から摂取するべきではありますが、これも取り過ぎ注意の油です。

それはひとえにサラダ油の存在が大きくあります。大正時代につくられたサラダ油は、現在では、日本のJAS(日本農林規格)によって定められた原材料9種類(紅花油、ひまわり油、綿実油、大豆油、コーン油、ごま油、コメぬか油、落花生油、菜種油)の中からブレンドしてJAS認定工場で作ることがサラダ油の規定となりますが、オメガ6系の油が多く含まれる特徴があります。

また、他の油に比べて安価なのも特徴なので、学校給食や社員食堂、外食や中食で揚げ物に使われる油、市販のドレッシング、マヨネーズ、カレールーなど見えない油として摂っている場合も多くあります。

またインスタント食品やポテトチップスなどといった加工食品にもオメガ6系は多様されています。ですので、オメガ6系も取り過ぎに注意する必要がある油といえます。 

【D】 オメガ9系  40%  ( オリーブオイル、アボカド、椿オイル )

オメガ9系は不足した場合には、体内で作り出すことのできる油ではありますが、オメガ9系を上手に使って、オメガ6系を減らすことは賢いオイルと摂り方です。

代表的なのはオメガ6系の多い「サラダ油」の代わり、オメガ9系のオリーブオイルを使うこと。オリーブオイルで揚げ物をすると、仕上がりの風合いが重たくなるのが気になるようなら、オメガ6系オイルと半々にして使うなどの工夫も大切です。

また(エキストラバージンではない)オリーブオイルなど加熱できる油は、調理の面でも使い易い油です。

どんな油でも、完全に無しにしてしまうと、料理自体の味が寂しくなってしまったり、調理しづらくなってしまったりすることも。

オメガ6系も、9系も加熱調理向きのオイルが多いので、バランス良く6系を9系に切り替えて使うようにしましょう。(なお、和食にはオリーブオイルでの調理は不向きですが、米油ならばオメガ6系と9系の間の油となり、優しい風味で和食にも合い易く加熱調向きでおすすめです。)

■  知ることで見えてくる「オイルとの付き合い方」

日常の生活の中で何気なく摂っているオイルと、摂れていないオイル、意識してみると、自分や家族の体のために料理に使うべきオイルも、見えてくるのではないでしょうか。

人はオイルと食べると脳からドーパミンという快楽ホルモンが出て、幸せな気持ちになります。ですので、全く摂らないのは(健康を害しますし)自分や家族の幸せを減らしてしまうことにも。

豊かな食生活の中で、加工食品や、外食時、給食など、ある程度見えないオイルはあるのは前提として、あまり神経質になり過ぎずに、賢く足し引きして料理用オイルを選んでいけるようにしていきましょう。

 

■おわりに

この数年でも、次々と新しい種類のオイルが専門店などでは並び、様々な臨床実験結果をもとにしたデータなども発表され、オイルにまつわる常識は、年々進化しつづけています。文字通りオイルと付き合っていくような気持ちで、この先の新常識がまた現れることも楽しみに期待して、使っている料理用オイルを、また数年後に見直してみることもおすすめです。

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